みなさんは自分のチームを指導する時に、「今日は、どんなトレーニングにしようかな?」と日々考えているのではないでしょうか。私自身も、そんな毎日がずっと続きました。
指導2年目で、ある指導者(師匠)と出会いました。その指導者はトレーニングのメニューはほとんど変わりません。しかし、なぜかその指導者の話には、1学年60人いる集団も全員「姿勢」を正して聞くのです。(もちろん私も耳をダンボにして毎日聞きました。)
その私の師匠の指導しているポイントを紹介したいと思います。このポイントはサッカーに限らず、あらゆる場面で話をすることができると思います。
集合の姿勢
チームスポーツや団体で行う競技では、指導者が「集合!」というか、笛が鳴ることで集まって話しを聞く体形をとると思います。
①集合の体形も綺麗な円形での集合。
②全員が指導者の顔が見られるところに移動。
③「気を付け」「休め」の姿勢で目線を必ず合わせる。
私も現役時代①・②・③のような指導はされてきました。しかし、これもなぜ①・②・③をこだわってやらなければならないのかは、分かりませんでしたし、指導されてきませんでした。

まず、「気を付け」ができない、ポケットに手を突っ込んで話しを聞くようなやつがいるから勝てない。なぜなら、細部まで「気を付ける」ことができないから。学校生活にもそのルーズさが必ず出てくる。
④靴紐を緩めない。靴下を下げない。
⑤集合した時、後ろから見て美しくなくてはいけない。
④と⑤のポイントを初めて聞いた時は、「たしかに・・・」となりました。
④に関して→靴紐を緩める、靴下を下げるということは、「聞く側の気持ちもルーズになっている」ということ。そんな気持ちのやつに話しをしても入りません。
⑤に関して→集合をしたときに指導者から見える「一番前」のやつは必然的に姿勢もアラートになる。(見られているから)問題は見えづらくなる一番後ろの者の振る舞い方である。これがルーズなうちは絶対に勝てない。
「集合」するという行為の中に、こんなにチェックできるポイントがあるなんて。
某強豪校では、この「集合」という言葉もなくトレーニングが終了すると走って、指導者のところへ集まるそう。
切り替え
現在、サッカーの用語の中で欠かせないのは「transition(切り替え)」というワード。多くの指導現場の中で飛び交っている言葉ではないでしょうか?
競技性的にも、サッカーはこの「transition(切り替え)」の速さで勝負が決まると言っても過言ではありません。大人となっても普段の仕事の中においても、この切り替えはとても重要ではないでしょうか。
とある練習の一コマ
選手が練習中暑くなり、ピステ(ウィンドブレーカー)をポンっと投げました。

集合!!!
選手たちは頭の上には「???」がずらり。

ピッチの外に着ている物を投げる。飲んだボトルを投げて乱雑にする。こんなチームや個がいて良くなるはずがない。なぜなら、ピッチ外の現象は絶対にピッチ内に出る。
確かに、コートの外(学校生活も含む)がルーズでピッチの中や本番が丁寧にできるはずがない。言われてみれば、強い集団や強い個がいるチームはこうした「規律」はしっかりしている。
それからというもの、ピステは畳むようになり、ボトルも丁寧に置くようになりました。「規律」という面もそうですが、「物を大事にする」という面においても重要ですね。
まとめ
今回は、「集合」と「切り替え」という内容でシェアさせていただきました。私たちも言われれば、「あーなるほどな」「知ってるよ」と思うようなことを、言葉にして具現化させていく作業が難しいと思い知らされます。日々生活している中にも、こういった話しをできるネタは転がっていると思うので、是非共有してください。
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